和紙・その他工芸

琉球ガラスはなぜ戦後に生まれ育ったのか、廃瓶から始まり観光需要で伸びた吹きガラス

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[Crazy Tuesday] [Glass]
Photo: yawning hunter / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開資料をAIが調べて整理しました(特定の工房・商品の宣伝ではありません。出典は末尾)。

ウイスキーやビール、清涼飲料水の空き瓶を溶かして、手作りの吹きガラスにする。戦後の沖縄で、米国人を対象にした土産品として市場が大きく広がったのが琉球ガラスだ。2024年度には、沖縄の工芸品の生産額の26.3%をガラスが占めた。一方で、国の伝統的工芸品の指定を目指しながら、「100年前の現物や資料」という要件が壁になっている。

3行でわかる

  1. 沖縄でガラス工芸品が作られ始めたのは約100年前とされ、戦後は廃瓶を原料に、米国人向けの土産品として市場が拡大した。
  2. 近年は缶やペットボトルの普及で瓶の回収が難しくなり、本土から移入した着色ガラスを原料に使う製造者も多い。
  3. 生産額は2019年度に6億3千万円で、観光需要を取り込んで伸びてきた。国の伝統的工芸品の指定を目指しているが、要件の資料がなく指定に至っていない。

01この工芸は何か(技術の正体)

琉球ガラスは、沖縄で作られる手作りの吹きガラスで、戦後、廃瓶を原料に土産品として発展した工芸品である。

沖縄でガラス工芸品が作られ始めたのはおよそ100年前とされ、当初はランプのほやや薬瓶などが生産されていた[1]。

戦後はウイスキー、ビール、清涼飲料水などの廃瓶を原料としていた。近年は缶やペットボトルの普及で瓶の回収が難しくなり、本土から移入した着色ガラスを原料として使う製造者も多い[1]。1998年6月12日付で、沖縄県の伝統工芸製品に指定された[1]。

02産地とその歴史

戦後、米国人向けの土産品の製造で市場が大きく広がり、観光産業の発展とともに製造者も増えた。

戦後、米国人を対象とした土産品の製造により市場規模が大幅に拡大し、今日では沖縄ならではの手作りの吹きガラスとして定着している[1]。

1983年度に組合が設立された後、組織の変更や統合を経て、2018年5月には業界が一体となってブランド強化に取り組む「沖縄県琉球ガラス製造協同組合」が設立された[1]。

03技術を、生活の言葉で

生産額は1995年ごろに10億円近くに達した後、増減を繰り返している。観光需要の動向が生産額を大きく左右する。

沖縄県「令和4年度 工芸産業振興施策の概要」[1]

琉球ガラスの生産額は、1995年ごろ10億円近くに達した後、2001年度には5億円弱まで落ち込み、近年は8億円程度で推移した。2014年度は10億円近くと大きく伸ばしたが、2019年度には6億3千万円に減少した。従事者数は270人程度、1人当たりの年間生産額は220万円程度となっている。

補足: 琉球ガラスは国の伝統的工芸品ではない。県の伝統工芸製品に指定されているが、国の指定には至っていない。

04後継者問題とテクノロジーとの交差点

観光客向けの商品と製作体験で観光需要を取り込んできた一方、コロナ禍では溶解炉を止めざるを得なかった。国の指定に向けた調査も課題になっている。

1

観光需要とコロナ禍

第10次振興計画の素案によると、観光客向けの商品展開や、土産店への卸、観光施設での製作体験などで観光需要を取り込んできた。コロナ禍で観光需要が落ち込むと、ガラス溶解炉の燃料費がかかるため炉を止めざるを得なかった。その後は土産に加え、自分用の新しいデザインやインテリアなど洗練された商品の人気が高まり、生産額が大きく回復した。

2

国指定への壁

国の伝統的工芸品の指定を目指しているが、要件である100年前の現物や資料がないため、指定に至っていない。更なる調査が必要とされている。人材の確保も、応募がない工房が多く課題になっている。

琉球ガラスは、伝統を「受け継ぐ」だけでなく、戦後に新しく「つくられた」工芸でもある。その歴史を証明する資料を集めることが、伝統工芸としての地位を固めるための課題になっている。

05関連する工芸

同じくガラスの工芸として、カットの技で海外に販路を広げた江戸切子と比べると、ガラス工芸の多様さが見えてくる。

06よくある質問

琉球ガラスの原料は何ですか

戦後はウイスキーやビールなどの廃瓶が原料でしたが、近年は瓶の回収が難しくなり、本土から移入した着色ガラスを使う製造者も多くなっています。

琉球ガラスは伝統的工芸品ですか

1998年に沖縄県の伝統工芸製品に指定されていますが、国の伝統的工芸品には指定されていません。

琉球ガラスの生産額はどれくらいですか

沖縄県によると、2019年度は6億3千万円でした。2024年度は沖縄の工芸品の生産額の26.3%をガラスが占めています。

出典

  1. 沖縄県 商工労働部ものづくり振興課. 「令和4年度 工芸産業振興施策の概要」. https://www.pref.okinawa.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/011/630/r4_zentaiban.pdf
  2. 沖縄県. 「第10次沖縄県伝統工芸産業振興計画(素案)」. https://www.pref.okinawa.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/040/770/soann.pdf
  3. 沖縄県. 「第7次沖縄県伝統工芸産業振興計画」(2012年3月). https://www.pref.okinawa.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/011/629/7th-traditionalcraftpromotionplan.pdf